咽頭上部の声の炸裂と圧縮、口の中の狭さ、姿勢のポイント

《咽頭上部で声を炸裂させると同時に圧縮して声を出す》《口の中をペチャンコにして声を出す》《姿勢のポイント(筋肉、体幹、抗重力筋など)》

《咽頭上部で声を炸裂させると同時に圧縮して声を出す》

 

よく通る声を出すときは咽頭上部を圧縮している感覚があると良いです。炸裂させるように鳴り響く非常に強い声を、咽頭上部で最も小さい形に圧縮させる必要があります。声は小さく圧縮するほど、大きくよく通る声になります。圧縮する力が弱いと声が広範囲に散らばってしまい、よく通る声に必要な鋭さがなくなります。また、この炸裂と圧縮は高い声を出すときにも必要です。

 

また、咽頭上部で炸裂と圧縮をさせた声は、口から直接出さない感覚があると良いです。実際には口から出ていますが、声を当てる場所は上前歯の付け根が良いです。高い声を出すときも、口からは出さないで上前歯の付け根にやや強く当てるだけで良いです。

 

口腔や咽頭などの声の通り道である声道内で声を閉じ込めて炸裂させ、圧縮することが重要です。その際の負担は背中の筋肉で支える必要があるので、首すじから腰の筋肉を外側に少し張り詰めると良いです。声道全体にかかる負担を背中の筋肉で分配しつつ支える必要があります。このときに背中の筋肉が緩んでいると、負担が喉頭に集中してしまい喉を壊してしまう場合があります。

 

 

 

(ポイント)

 

1 声を咽頭上部で炸裂させる(強く響かせる)

 

2 アルミホイルを丸めて小さくする感覚で、炸裂した声の響きを圧縮する(1の時に声の響きが広がる前に圧縮して小さくまとめる。12を同時に行う)

 

3 圧縮させた声の響きを上前歯の付け根に押し付ける(13をほぼ同時に行う。声が炸裂すると同時に圧縮と上前歯の付け根への押し付けを完了させる)

 

 

 

 


 

 

《口の中をペチャンコにして声を出す》

 

よく通る声を出すときは、口の中をペチャンコにして声を出すと良いです。口腔や咽頭、喉頭などの声道を出来るだけ狭くする感覚が大切です。それぞれの壁と壁がくっつきそうになる、圧縮感や狭くなる感触があると良いです。くっつきそうでくっつかないわずかなすき間を、声が気圧を保ちながら駆け抜ける感覚が必要です。

 

よく通る声は声道の圧縮が重要です。声道がすき間だらけだと息漏れと声の歪みにより、飛ばない声になります。

 

 

 

(ポイント)

 

共鳴腔である声道を狭く感じることが大切です。広くしてしまうと息の流れが停滞してしまい、声の響きや輝きが曇ります。出来るだけ狭く圧縮して、声道全体を“平板な笛”のようにして声を出すと良いです。

 

ホースの先端を狭くして水を遠くに飛ばす感覚も有効です。声道全体を狭く圧縮して声を遠くに飛ばすイメージが大切です。

 

また、適度な狭さの声道を声で詰まらせた上で歌を歌うと良いです。口の中がペチャンコに成り切れていない状態では、吐く息の流れが乱れてしまい支えの安定した声になりにくくなります。

 

口の中をペチャンコにして歌うときは、呼吸時の負担を背中や胸郭及び脇腹で分配することが大切です。負担が声道に集中すると喉を壊しやすくなります。

 

 

 

《姿勢のポイント(筋肉、体幹、抗重力筋など)》

 

・良い姿勢は体の内側から作ると良いです。体幹トレーニングで体の内側を鍛えて、外側は比較的柔軟にしておくと良いです。

 

・姿勢はデフォルトの状態を良くすることが大切です。声を出すときや歌うときだけ姿勢を正そうとすると、慣れない動作による不要な筋肉の緊張につながります。

 

・姿勢と呼吸は常にセットで考えると良いです。姿勢に良いことは呼吸にも良く、呼吸に良いことは姿勢にも良いです。

 

良い声で歌うためには、体幹(おもに全身の内側の筋肉)の安定した姿勢が大切です。良い姿勢は、全身の内側や下半身、特に足の裏から作る意識が必要になります。基本的に太ももの内側に力を適度に込めて、力を外側に逃がさないようにすると良いです。全身で歌うときは、筋肉の“内側から外側へ向かう力”が大切です。

 

・歌うときは体幹と下半身を安定させて、発声時の負担を全身で受け止めましょう。負担が偏ると、その偏りを補おうとする力が生まれて、バランスが不安定になります。その偏りや不安定の結果として、のどや声の力みが生まれます。声を力ませないように、全身でバランス良く負担を分配させて受け止めながら歌うことが大切です。

 

・良い姿勢の維持は抗重力筋を使います。そのため歌っている途中は身動きが出来ない感覚があると良いです。身動きをするたびに声の最適な支え合いによる“響きの要素”は逃げてしまうことになります。ポップスの場合は身動きも有効ですが、クラシックの場合は適切な制限が必要です。声を響かせている間は、動かないというより動けない、あるいは動きにくい感覚が少しあると良いです。

 

・歌う時の姿勢は、体幹と抗重力筋を意識します。体の内側から体を支え、外側は比較的柔軟に保つと良いです。胸郭や腹部、背中を固めない柔軟さが呼吸の深さとなります。

 

・姿勢は初期設定の段階で良くする必要があります。歌うときになってから姿勢を正しても、全身は発声時に適切に反応してくれません。普段から良い姿勢を心がけて生活することが、結果的に良い姿勢の練習になります。

 

 

 

(ポイント)

 

良い声を出すためには、良い姿勢が大切です。良い姿勢による良い呼吸が、良い発声につながります。姿勢の練習は「良い姿勢」を「普通の姿勢」と思えるように練習することが大切です。意識しなくても良い姿勢になるように「良い姿勢の癖」をつけると良いです。

 

良い姿勢は「体幹(体の内側の筋肉)」と「下半身(太もも、足の裏)」から作ることが大切です。体幹と下半身を安定させて、発声時の負担を全身で受け止めましょう。

 

また、良い姿勢の維持は抗重力筋を意識します。抗重力筋は重力に対抗して姿勢を維持する筋肉です。おもに、背中・首すじ・太ももの筋肉や腹直筋が、その役割を担っています。背中や足腰の筋肉の安定が良い姿勢になります。また、良い姿勢は安定的な呼吸に必要です。

 

姿勢と呼吸は深く結び付いています。良い姿勢が良い呼吸につながりますが、良い呼吸を目指すことで結果的に姿勢も良くなります。姿勢と呼吸は常にセットで考えておくと良いです。

 

 

 

 

 

  ここの文章は、私が執筆したKindleのボイトレ本の内容から一部を抜粋し、改変したものです。

 

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